『金儲けがすべてでいいのか』
ノーム・チョムスキー著 山崎淳訳
2002年9月30日 文芸春秋
序文  
ロバート・W・マクチェスニー
(イリノイ大学教授)



新自由主義はわれらの時代の輪郭を形づくっている政治経済のパラダイムである ── それは、一握りの私的な利益集団が社会生活を可能な限り支配し、彼らの個人的利益を最大限にすることが許される政策と政治手法を指す。

最初はレーガンとサッチャーに結びつけられた新自由主義は過去20年間に政治経済のグローバルな流行として支配的になり、中道及び左派の大部分と右派の政党がこぞって採用するに至っている。こうした政党とそれが行う政策はきわめて富裕な投資家と1千社足らずの大企業の直接的な利益を代表する。

一部の学者と産業界の人々を別にすれば、新自由主義なる言葉はおおむね知られておらず、大衆は使っていない。特に米国ではそうである。・・・・・・